サンライズ評論

 


サンライズとは、アニメ制作の「株式会社サンライズ」のことです。
アニメ制作最大手の会社です。


 

サンライズALLプロデューサーとプロデュース作品

 

 

サンライズプロデューサーの上下関係

 


 

サンライズALL作品&STAFF

 


ベテランPの目的はこれか! 成功報酬制度

最近のサンライズアニメでは、以前に比べ、ベテランプロデューサーがプロデュースしています。
’97のアニメでは超者ライディーンの長谷川徹プロデューサーをはじめ、超魔神英雄伝ワタルの指田英司プロデューサー、勇者王ガオガイガーの高橋良輔プロデューサーなどです。
長谷川徹プロデューサーは現社長の吉井孝幸P、重役の植田益朗Pが制作進行のころから番組プロデュースしていた、ベテランプロデューサーです。指田英司Pも元々サンライズ音響出版のほうで長年音楽プロデュースなどをしていました。高橋良輔Pも監督としてベテランの人です。
前年までは、古沢文邦P、高森宏治P、南 雅彦Pなど若手プロデューサーばかりであったのに最近ではベテランプロデューサーばかりになっています。
最近になってベテランプロデューサーがプロデュースし始めた頃、サンライズでは成功報酬制度ができました。
成功報酬制度というのは、そのアニメを担当したプロデューサーなどにギャランティーを発生させようという制度です。
若手プロデューサーのアニメ見かけなくなり、近年見かけなかったベテランプロデューサーがプロデュースするアニメが出てきた頃と、時期がほぼ一致しているので、ベテランプロデューサーの目的は成功報酬制度では。と言われています。
イデオン、ボトムズの長谷川徹プロデューサーが再び番組プロデュースし、監督の実力の割にレベルの高い超者ライディーンなどもあり、ベテラン長谷川徹プロデューサーの実力が示されました。

しかし、商業的に成功すればそれが必ずしもおもしろいアニメとは限りません。若手プロデューサーの新鮮な企画のアニメもサンライズに期待しています。

 


この人に期待! 古澤文邦プロデューサー

古沢文邦Pとはサンライズの若手プロデューサーの中で唯一、優秀なプロデューサーである。
古沢文邦は'87、超ベテラン長谷川徹Pの部下としてミスター味っ子の制作デスクをつとめていた。
その後、'90、現社長の吉井孝幸Pの元でアシスタントプロデューサーとして勇者シリーズ第1弾、勇者エクスカイザーを担当した。
その後も吉井孝幸Pの部下として勇者シリーズに関わり、'93、勇者特急マイトガインで事実上、初プロデュース。
エクスカイザーをはじとする'90以降のNagoyaTVシリーズ=勇者シリーズは僕個人にとってはそれまで見ていたNagoyaTV時間を見なくなるほど、印象はよくない。
'93、たまたま久しぶりに見たNagoyaTVの番組、所詮、子供向けの番組かと思っていたが、マイトガインはひと味違う。子供向けというと敵味方とはっきりし、片方を悪、もう片方を正義とわけ、片方に重点を置いたストーリー、さらにストーリー自体、あまりよくないといものだが、MGは子供向け(小学生低学年向け)勇者シリーズという制約のなか敵キャラクターそれぞれにも重点をおくなど、ストーリーの良さを見せてくれた。監督に高松信司を起用したことでMGがおもしろかったともいえるが、STAFFを仕切るのもプロデューサーであり、プロデューサーの実力が現れている。
'94、MGの後番組勇者警察ジェイデッカーでも子供向けという勇者シリーズの制約の中、特に終わりのほうではストーリーの良さを見せてくれた。
その後、古沢文邦PはNagoyaTV時間の勇者シリーズを離れた。
'95.4、数ヶ月ぶりに古沢文邦Pの番組が放送開始となった。
タイトルは獣戦士ガルキーバ。
いままで、勇者シリーズという制約がある中で番組プロデュースしていたが制約のない時間枠での番組であり、放送開始から注目していた。
ガルキーバは'90以降の番組には珍しくストーリー重視の番組である。
たまたま戦士として戦わなくてはならなくなった高校生とそれにあこがれ後から戦士として戦うことになった高校生の心情までも描いた。
'90以降のアニメでは順番をつけた場合トップに近いといえる。
しかしプロデューサー以外のSTAFFがあまりよくない。
それまでの古沢文邦Pの部下をNagoyaTV時間枠においてきてしまったのが失敗だった。
作画方面ではキャラクターデザインも古沢文邦Pの番組にしては見劣りがした。
監督などもあまり優秀とはいえなかった。
作画方面に関しては、途中から強力な助っ人が入った。
作画監督内田順久である。それまでファンでなかった人も内田順久のガルキーバでの初担当12話「新たなる魂の目覚め」でこの番組のファンになった人も多かったようである。
'90以降のアニメでは順番をつけた場合トップに近いといえるガルキーバだが、予定の4クール放送もできず2クールでTX火18:00のサンライズ企画制作時間が放送打ち切りとなってしまった。
プロデューサー以外のメインSTAFFがあまりよくなかったことに続き、打ち切りは非常に残念である。

'95.10以降、古沢文邦Pの番組はないようだが、是非、古沢文邦Pに再び番組プロデュースしてもらいたい。
若手プロデューサーの中で唯一の優秀なプロデューサーなのだから。


恒例監督降板 池田 成監督

知っている人は少ないと思いますが、よく監督をおろされる人です。
池田成は装甲騎兵ボトムズのストーリーボード(絵コンテ)などを担当し、'88年NagoyaTVの鎧伝サムライトルーパーの監督に起用されました。
しかし、途中で池田 成がはずされ、浜津 守が、監督になりました。
監督がかわったあたりから徐々におもしろくなっていったので、当時、事情は知りませんでしたが、監督交代は的確な判断だったと思いました。
サムライトルーパーを降板したのはスポンサー関係のことだったようです。タカラの玩具にそくした演出を入れる入れないでモメタようです。

その後、'95年、再び池田成監督の番組が始まりました。
タイトルはガンダムW。
ガンダムWでもストーリーボードの直しなどでスケジュールの大幅な遅れを引き起こし続け、総集編などで時間稼ぎをしても一向に改善されないこともあったためか、監督をはずされました。
富岡秀行Pは最初は監督としてでなく少し現場からはなして監修というような立場にしようと考えたようですが、結局、池田成は第26話で監督をはずされました。
しかし、その後、代わりの監督がつかなかったようで、OPテロップでは最終回まで監督池田成と表示されていました。


この人に期待! 高松信司監督

高松信司監督は最近の若手監督の中でもっとも優秀な監督です。
'92年、ダ・ガーンで演出チーフをつとめ、'93マイトガインで初監督でした。

勇者シリーズはそれまで完全な子供向けであったが、高松信司監督はそれまでの勇者シリーズとしての流れを大事にしながら、もうちょっと上の年齢にも通用する番組を求めた。
特に最終話では今までとは全く違うかなり斬新なストーリーといえる。
マイトガイン最終話で主役、舞人とブラック・ノワールとの会話の中で出てくる、「二次元人」と「三次元人」という言葉がとてつもなく重要な意味合いを持っている。
ブラック・ノワールは舞人たちをさして、「二次元人」と言い、自らを「三次元人」と言っている。
こんな敵の設定をしているのは、マイトガインぐらいだけではないかと思うが、なんとブラック・ノワールはマイトガインの制作者たちのようである。
制作者である自分のことを「三次元人」と言い、制作現場で描かれた舞人たちのことを「二次元人」というのである。
これによって、ブラック・ノワールが言ったセリフである「おまえたちはゲームの駒であり、動かすのは私だ。」というのも理解ができる。
その結果、高松信司監督のMG以降の勇者シリーズでのストーリーボード(絵コンテ)・演出としての名を「握乃手紗貴」(悪の手先)と名乗っているらしいがそのことにも結びついているのである。
その後も古沢Pと組み、J−DECKERの監督を担当。
この番組でも、子供向けという勇者シリーズの制約の中、終わりの方では最大限にストーリーの良さを見せてくれたと思う。個人的には、MGに比べると今ひとつといった感じはしたが・・・
その後、古沢文邦Pは別時間に異動したが、高松監督はNagoyaTV時間に残った。
そして'96年、ついに高松監督もNagoyaTVの勇者シリーズを離れた。
担当したのはガンダムX。
高松監督はZガンダム、ガンダムZZで設定制作、演助進行などをつとめていて、内田健二Pによるガンダムシリーズ最盛期に関わっていた人である。
放送開始時はあまり優秀とはいえない富岡Pの番組のため、見もしなかったが、今までストーリー性がなくなっていたが、ガンダムXではZガンダムなどのようにストーリーがしっかりしていた。最近のガンダムシリーズでは無視し続けてきたニュータイプというものを題材とし、ニュータイプに一つの区切りをつけた。
植田益朗Pが始めた最近のガンダムシリーズでは最高といえるガンダムXも高松監督だったからこそおもしろかったといえる。
ガンダムXが打ち切り同然に終了した後、高松信司が監督の番組はないようだが、次のガンダムをおもしろくできるかどうか、それも高松信司が監督を担当するかによって全く違ってくる。これからのサンライズを支えていく監督も高松信司なのである。
高松監督の新作をサンライズに期待する。


NagoyaTV・サンライズ 時間、20周年!

NagoyaTV発全国ネットで放送されている時間帯が1997で20周年です。
ザンボット3から始まり今はガオガイガーを放送中です。
20周年特別企画番組など、放送してくれるのでしょうか?
今までの番組の紹介、制作者の紹介なども交えた20周年SP番組を放送してもらいたいものです。


意図的に入れられていたノイズ

ちょっと前までサンライズの番組というと画像・音声ともにノイズが入っていたようです。
人によっては意図的に入れているという人もいるようです。

’95、ガルキーバという番組では最初、OPにはノイズなどいっさい入ってなく、とてもクリアな画像・音声でした。しかし途中からOPも本編同様画質が悪くなってしまいました。
このことから考えると本当に意図的にノイズを入れていたとも思えます。
実際、どうなのでしょうか?
真相をご存じの方、情報提供をお願いします。

その後 ’96、4月、突然、画像・音声ともにノイズが入らなくなりました。
すでにその前から放送中の番組も’96、4月からクリアな画像・音声になったようです。


勇者シリーズ

勇者シリーズとは名古屋テレビの時間で’90年から始まったシリーズです。
勇者ライディーンはこのシリーズではありません。(笑)
勇者シリーズは現在のが第8段で勇者王ガオガイガーを放送しています。
そろそろ勇者シリーズではなく、斬新な企画の番組があってもいいのでは?
やはり、現社長の吉井孝幸Pが始めたシリーズだからそう簡単に方針転換できないでしょうか?
できれば現在の時間以外にもう1つ名古屋テレビ発全国ネットの時間ができて、その時間で勇者シリーズとは全く違う斬新な番組を制作放送してもらいたいものです。


原作 矢立肇 って?

サンライズの番組には必ずと言っていいほど表示されるのがこの人です。
いったい何者なのでしょうか?

実際、話を作っているにしてはプロデューサーや監督によってずいぶん違うし
原作と表示されていますが、テレビシリーズの前にほかの媒体で作られていたわけでもないし・・・
著作権を持っているわけでもない。

単なる名前だけではないかという人もいます。
’85前後の番組を見ると原案矢立肇と表示されていて、原作のところには、チーフライターと監督の名前が表示されています。
大まかなアイディアを元にプロデューサーの下で監督・チーフライターが具体的なストーリーなどを作っていると考えられます。

その後わかったことは、矢立肇っていうのはサンライズ企画グループの共同ペンネームっていうことです。
そのメンバーはいったい誰なんでしょう?


ガンダムシリーズ

機動戦士ガンダムは'79、渋江靖夫PによってNagoyaTV時間で制作放送され、その後、'80,'81に岩崎正美Pとともに、総集編映画が公開され機動戦士ガンダムは一通り決着が付きました。
機動戦士ガンダムのストーリーは、そのころのアニメとしてはいいほうだといえるが、作画はいまいち。'79の制作なので当然といえば当然かも。

'85年、内田健二プロデューサーによってZガンダム制作放送。キャラクターデザインや監督などは前作機動戦士ガンダムと同じでありながら、作画、ストーリーなどは前作よりも遙かにパワーアップ。プロデューサーの実力が現れています。
その後'86にZガンダム終了後ガンダムZZを放送。
今までガンダムを途中からみると世界観がよくわからなかっため、最初にプレリュード編を放送し、大まかなZガンダムまでの流れを紹介。
ZZ前半ではストーリーのわかりやすさを求めたところがファンを拡大できた要因。
さすが内田健二Pといえます。

その後、'88、劇場版:逆襲のシャアで内田健二PのPガンダムシリーズに一つの区切りをつけました。
シャアとアムロに決着をつけるという内容の映画で、賛否両論あるようですが、個人的にはいい映画だったと思いました。

'89、また内田健二Pの新しいガンダム出現。
バンダイからのビデオシリーズ、ガンダム0080です。
0080では、監督も今までの富野由悠季から高山文彦に代わり、時代も少し前にもどり、ジオンのバーニーという一兵士に視点をあてたストーリーです。

'91、今度は別のプロデューサーによって再び映画化されました。ガンダムF91です。監督は富野由悠季にもどりました。
この映画は一般的に評価が低いようで、僕個人としても、あまりおもしろいとは思いませんでした。

'92、植田益朗Pによって新しいガンダムがビデオシリーズ・劇場版でスタート。
ガンダム0083である。
監督に今西隆志やベテラン加瀬充子などを配置したがいまいちという結果になってしまった。

その後、'93年、再びTVシリーズがスタート。
今までのNagoyaTV発全国ネットでなくテレビ朝日発全国ネットでVガンダムスタート。
久々のTVシリーズで僕自身も注目していたが、はっきり言ってTV前作ガンダムZZには及びもしなかった。ストーリー・作画ともにレベルが低かった。
'94年、その時間はサンライズ時間として残り、Gガンダム放送開始。
最初の3話を今までのガンダムシリーズの解説編のようなプロローグ編をもうけたところはよかった。
あまり知られていないが、プロローグ編はZガンダムなどの優秀なプロデューサー内田健二がアソシエイトプロデューサーのような形で関わっていたようです。
Gガンダム自体はプロデューサーは植田益朗とその部下の南 雅彦であったが、監督に今川泰宏を起用するところは注目されていた。
そのころハヤリの試合モノをガンダムに取り入れるなど企画自体はおもしろいと思う。
しかしGガンダムの一般的な評価は低かった。
個人的にも、Vガンダム、Gガンダムの評価は極端に低い。

'95、池田成が監督と担当し、ガンダムWがスタート。プロデューサーは植田益朗ともう一人、富岡秀行が担当した。プロデューサー富岡秀行はアシスタント時代は、中川宏徳、指田英司、池田陽一という優秀なプロデューサーの下でアシスタントしていた人である。しかし、富岡秀行Pあまり優秀なプロデューサーではなかった。
ガンダムWはキャラクターの人気が高かったようだが、決してキャラクターデザインが良かったわけではない。
ただ5人の10代の少年が活躍する番組だったから、キャラクターの人気が高かったのである。
肝心の内容はGガンダムよりは良いだろうが、大した番組ではなかった。
ガンダムWに関してはOPの良さ、それだけが取り柄である。
ENDテーマは、OPに比べかなり見劣りがする。
TWO-MIXの「JUST COMMUNICATION」,「RHYTHM EMOTION」はとても良かった。

'96、ガンダムWのあと、新シリーズがスタートした。
タイトルはガンダムX。
所詮、富岡pの番組か、と思い最初は見もしなかった。
しかし、この番組は最近のガンダムシリーズとは全く違う番組であった。V,G,Wとストーリー性もほとんどない番組が続いていたが、この番組はストーリー性のある番組なのである。
最近のガンダムシリーズでは、扱われていなかった、ニュータイプというものに一つの区切りをつけた。
最近のガンダムシリーズで最高のモノになった、この番組を担当した監督は高松信司である。この監督は最近の若手監督の中でもっとも優秀な監督である。コンビをくんだのは、シリーズ構成川崎ヒロユキ。川崎ヒロユキは優秀なライターとして知られているが、ガンダムXでさらに実力が証明された。高松信司・川崎ヒロユキコンビは、'94年からの名コンビでこの二人のコンビによって、最近のガンダムシリーズでは最高傑作となった。
キャラクターデザインも忘れてはいけない。それまで、策が監督として、サンライズのほとんどの番組に関わっていたスタジオダブの西村誠芳が担当した。キャラクター自体の人気はガンダムWほどではなかったが、デザインはWよりよい。
最近のガンダムシリーズでは最高傑作となったガンダムXであるが、制作放送元のテレビ朝日では、同時間帯にスポンサーが同じ日本テレビのアニメが移動してきたため、時間帯変更を余儀なくされ、土曜日の6:00という時間帯に移動してしまった。
そして、予定の1年の放送をせずに、打ち切り同然に、終了してしまったのである。

ここだけ、連載で続きました(製作者のきまぐれで・・・)
この項目はこれで一応の完結です。また機会がありましたら、最近のビデオシリーズの話などを加えることも考えています。
今までありがとうございました。
(この項目は7/8,7/20,7/25,8/5.8/20と分け連載として、HP上に載せました)


プロデューサーが途中からアシスタントプロデューサーに格下げされることもあります。吉井孝幸Pの部下の富田民幸P。

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